和紅茶って、どんなお茶?

これまでは一部の店舗のみご提供していました和紅茶のティーバッグが、
2022年秋より、新たにオンラインショップでも
お求めいただけるようになりました。

全部で3種類あり、ノンフレーバーのほか、
バラ、カモミールとブレンドした2種のフレーバーがございます。

最近では、清涼飲料やスイーツなど、和紅茶を使った商品が増えており、
和紅茶の生産量も増加傾向にあります。

近年話題を集めつつある和紅茶とは、
どのようなお茶でしょうか。

「和紅茶」とは、日本で栽培されたお茶の葉を使い、
日本で加工された国産紅茶のことです。

[緑茶との違い]

紅茶と緑茶は、製造工程に違いがあります。

和紅茶は紅茶と同様に、
摘んだ茶葉を揉む(揉捻:じゅうねん)までに
萎凋(いちょう)の工程を、
揉んだ後に発酵の工程をはさみます。


■萎凋

お茶の葉をしおれさせ、水分を減らします。
萎凋棚に茶葉を広げて日陰干しする「自然萎凋」と、
温かい風を送ってしおれさせる「人工萎凋」があり、
近年は後者が主流です。

ここで水分が減ることで、華やかな香りが増し、
後の発酵工程の効率が上がります。

■発酵

発酵とは、一般には微生物の働きによる化学変化を指しますが、
紅茶の場合は、茶葉に含まれる酸化酵素によって、
茶葉に含まれるポリフェノールが酸化することを指します。

揉まれた茶葉を25℃前後の、湿度の高い環境に置くと、
酸化反応が進んで葉の色は紅くなり、
瑞々しい香りから甘く熟した香りへ変化していきます。

緑茶では、摘んだ茶葉をすぐに蒸したり、釜で炒ったりすることで、
酸化酵素の働きを止め、この発酵が起きないようにしています。

[海外の紅茶との違い]

海外の紅茶と緑茶、そして和紅茶、
どれも同じ植物(茶の木)の葉から作られます。

ただ、海外の紅茶と和紅茶では
お茶の品種が異なります。

■中国種…アッサム種より葉が小さく、寒さに強い。アミノ酸含有量が多いため
     渋味が少なく、柔らかな味わいの紅茶をつくりやすい。

■アッサム種…19世紀、インドのアッサムで発見されたことに由来。
       中国種と比べて大きく育つ。タンニン含有量が多いため
       しっかりとした強い味わいの紅茶をつくりやすい。

海外の紅茶は、アッサム種の茶葉から製造されます。
香りがよい反面、渋味が強いため、
砂糖やミルクを入れて楽しむもの、とされている地域も多いです。

一方、和紅茶は緑茶と同様、中国種の茶葉からつくられます。
そのため渋味が控えめで、日本茶の風味を感じさせる
まろやかな甘味が特徴です。

紅茶がお好きな方も、そうでない方も、ぜひ一度
日本茶の品種から、紅茶の製造方法でつくられた
和紅茶の風味を味わってみてください。