脂溶性ビタミン

水に溶けない脂溶性ビタミンは全部で4種類あり、
緑茶に含まれるのは、ビタミンA、E、Kの3種です。

これらの成分は湯に浸しても茶殻に残ってしまうため、
摂取するには茶葉そのものを食べる必要があります。

表:茶葉に含まれる脂溶性ビタミン(A, E, K)含有量

※ビタミンAの成人所要量は推奨量、E, Kは目安量を示す
参考:下記文献の測定値を基に筆者作成
   成人所要量…厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
   食品中の含有量…文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

この表のとおり、他の食品と比べても
緑茶は脂溶性ビタミン(A, E, K)が多く含まれているといえます。

ビタミンA

ビタミンAにはいくつかの種類があり、
体内ではレチノール、レチノイン酸などが健康効果を示します。

体内へ吸収される仕組みとしては、
小腸からレチノールとしてそのまま吸収される場合と、
βカロテンなどがレチノールの原料として小腸で吸収され、
それを基に細胞内でレチノールが作られる場合があります。
レチノールの一部はレチノイン酸へ変換されます。

ビタミンA類の機能は下記のとおりです。

レチノール

・色素(ロドプシン)の形成による視覚の正常化
・目や皮膚の粘膜の健康維持と、抵抗力の強化

レチノイン酸

・成長促進作用
・上皮細胞の角化防止
・がんの予防・抑制

ビタミンE

体内に入ると小腸から吸収され、
リンパ管を通じて肝臓へ運ばれたあと、
輸送たんぱく質によって各組織へ運搬されます。

ビタミンEは抗酸化作用と、免疫機能を維持する効果があります。
具体的な効能は、下記のとおりです。

・動脈硬化の予防
・白血球の機能維持
・生殖機能の維持

ビタミンEはビタミンA、Cと相互に効能を高めることがわかっています。
ビタミンEはビタミンCによって抗酸化機能が増強され、
さらにビタミンAの酸化を防ぎます。

ビタミンK

ビタミンK1(フィロキノン)、K2(メナキノン)の2種類があり、
特にK1は緑茶に多く含まれます。

体内に入ると小腸から吸収され、
リンパ管を通じて肝臓へ運ばれ、貯蔵されます。

ビタミンKは出血時の血液を固めて止血する効果があります。
ほか、骨粗しょう症や動脈硬化の予防効果があります。

茶葉をまるごと摂る方法

抹茶でしたら、お茶に含まれる成分をすべて摂取することができます。

茶殻を残してしまう他のお茶と異なり、
抹茶は茶葉を石臼などで粉砕してできる微粉末にお湯を注ぎ、
茶筅(ちゃせん)で点てて飲みます。
こうして茶葉をまるごと摂取するので、茶葉に含まれる栄養素を
逃すことがありません。

抹茶を点てて飲むだけでなく、料理の食材としてもおすすめです。

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