インフルエンザウイルスの感染防止効果

カテキンには、抗ウイルス作用があることが様々な研究により明らかにされています。

また、緑茶を飲む、または緑茶でうがいをすることで、インフルエンザを予防する効果があることも報告されています。
※うがい方法はこちら→https://www.fukujuen.com/doc/ugai.pdf
なぜこのような予防効果があるのでしょうか?

実は、ウイルスが人間の細胞に取りつくのを、カテキンがブロックしてくれるのです。

細菌とウイルスの違いとして、細菌は自力で増殖できますが、ウイルスにはできないということが挙げられます。ウイルスは、特定の細胞に取りついてその中で増殖する、寄生虫のようなもので、寄生する対象が見つからないと増殖できないのです。

それでは、ウイルスはどのようにして細胞に取りつくのでしょうか?
ウイルスには突起(スパイク)があり、その先のジョイント部分で細胞に取りつき、ウイルスの感染が始まります。

そこでカテキンの出番です。
カテキンがウイルスのスパイクにくっついてしまうことで、ウイルスは細胞膜に取りつくことができなくなるので、感染を阻むことができるのです。

また、ウイルスのスパイクには、種類によってそれぞれ固有のマークがついています。
一般的に、ワクチン接種では体の中にウイルスの抗体を作り、その抗体がスパイクとくっつくことで、細胞に取りつくのを防いでくれます。
しかし、ウイルスが違うとマークが違うため、ワクチンの効果を発揮することができません。例えばインフルエンザではマークの種類の違うインフルエンザウイルスが複数あるため(A型、B型等)、抗体と合わないマークを持つインフルエンザウイルスの感染を防ぐことができないのです。
一方、カテキンはなんにでもくっつく性質があるので、ウイルスのマークの違いによらず効果を発揮することができるのです!

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)も、インフルエンザウイルスと同様、膜にあるスパイクで細胞に取りつき、感染することが分かっています。
カテキンは新型コロナウイルスにも一定の抗ウイルス作用を示す可能性があり、世界中で新型コロナウイルスに対するカテキンの抗ウイルス作用が研究されています。
令和 2 年 11 月 25 日に発表された奈良県立医科大学の報告によると、緑茶を新型コロナウイルスに30分間接触させると、99%以上のウイルスが不活化されました。
現段階ではいずれも試験管内試験で、ヒトでの感染・発症の予防効果を示すものではありません。今後の研究によって、カテキンの新型コロナウイルスへの予防効果が明らかになることが期待されます。